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金最高値更新 原油も90ドル台回復
【ワシントン=渡辺浩生】動揺が続く株式市場とは対照的に、ニューヨークの商品市場で金の先物価格が最高値を更新した。22日の米連邦準備制度理事会(FRB)の緊急利下げで投機資金の流入が膨らんでいるからで、米景気の先行き懸念で軟調だった原油先物価格も1バレル=90ドル台を回復。FRBが追加利下げに動けば、商品相場は一段と加熱しそうだ。
25日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、取引の中心となる2月渡しが一時1オンス=924.30ドルをつけて過去最高値を更新。終値でも前日比4.90ドル高の910.70ドルと最高値を更新した。
南アフリカの電力危機で大手産金業者が操業停止したとの報を受けて買いが集中したためだ。だが、金相場の加熱ぶりには、低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)の大量焦げ付き問題が密接にからんでいる。
金価格は金融市場が混乱した8月下旬から3割超上昇。年明け後も欧米、アジアの株式市場の急落で行き場を失ったヘッジファンドなど投機筋の資金を飲み込み、米紙ウォールストリート・ジャーナルは「リセッション(景気後退)の逃避先としてアピールを強めている」と指摘する。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場も25日、米国産標準油種(WTI)の3月渡しが前日終値比1.30ドル高の1バレル=90.71ドルで取引を終えた。
原油相場は3日に1バレル=100ドルを突破した後、米景気の減速で需要が落ち込むとの連想から一時86ドル台まで落ち込んだが、24日に米政府と議会が総額1500億ドルの緊急経済対策で合意し、エネルギー需要は増加するとの見方から買いが優勢となり、90ドル台を回復した。
こうした商品市場の流れとは対照的に、25日のニューヨーク株式相場は3営業日ぶりに急反落し、ダウ工業株30種平均は前日終値比171.44ドル安の1万2207.17ドル、ハイテク株で構成するナスダック総合指数は34.72ポイント安の2326.20で取引を終えている。
市場では、22日の0.75%の緊急利下げに続き、29、30日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)でも0.25〜0.50%の追加利下げが打ち出されるとの観測が強い。利下げでだぶつく資金は、低調な株式市場を避けて金、原油市場に流入し、商品相場は来週以降も上昇基調を続けるとの見方が支配的で、「金は1000ドルもいずれ視野に入る」(市場関係者)との声すらある。