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OPEC 5日臨時総会増産据え置きも
石油輸出国機構(OPEC)は5日、アラブ首長国連邦のアブダビで臨時総会を開き、加盟国の原油生産量の増産について協議する。今年9月の総会では約2年ぶりの増産を打ち出したが、その後も原油先物相場の高止まりは続いており、追加増産に踏み切るかかが焦点だ。ただ、足元の原油先物相場が1バレル=80ドル台後半まで下落する中、一部加盟国は増産に反対姿勢を示しており、据え置きとなる可能性もある。
世界最大の産油国でOPEC内でも最も発言力の強いサウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相は先月28日、足元の原油高は、実体経済と関連はないとして「供給は十分」とする従来の見解を繰り返し強調した。ただ、増産については「統計や情報を見て決定する」と述べるに留め、増産に踏み込むか否かの立場を明確にしていない。
OEPCは9月に日産50万バレルの増産を決め、11月から生産枠を2725万バレルに引き上げた。だが増産に動いたにもかかわらず、原油価格は高騰し、一時は1バレル=100ドル目前と、年初比2倍の水準まで上昇。急激な原油高に危機感を強めた米国は産油国に増産を求めたほか、IEA(国際エネルギー機関)も懸念を表明した。これを受け、サウジアラビアなどが原油価格の沈静化のため、いったんは増産の検討に入った。
しかし、足元の米国景気の先行き不透明感に加え、OPEC総会の増産観測により原油相場に大量流入した資金が利益確定の売りを加速。原油相場は30日に約1カ月ぶりに90ドル台を割り込み、ピークから10ドル以上も下落した。原油取引の通貨となるドル安も進展。この中、収入減を避けたいベネズエラやイランなどが「増産不要論」の姿勢を強め、サウジも増産に慎重な姿勢に転じている。
今回の総会では増産がテーマだが、現状で増産余力があるのはサウジのみ。大幅増産は困難な状況で「引き上げたとしても日産50万バレル」(石油業界関係者)との声が根強い。仮に増産されたとしても、原油相場には織り込み済みとの見方が大半だ。
だが、増産据え置きになれば「原油相場は1バレル=90ドル以上の展開が続く」と第一経済研究所の嶌峰義清主席エコノミストは予測する。原油高騰は各国の消費を冷やしかねないだけに「(OPECは)能力拡張に努力してほしい」(加藤寛彦コスモ石油海外部長)との声が消費国からは高まっている。(今井裕治)