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転機迎えた旧長信銀2行 見通せぬ改革の効果、新たな再編含み?
平成10年の金融危機のさなかに前後して破綻(はたん)した旧長期信用銀行2行が、そろって重大な転機を迎えた。旧日本長期信用銀行(長銀)が前身の新生銀行はM&A(企業の合併・買収)時代の申し子の投資会社に飲み込まれ、旧日本債券信用銀行(日債銀)が再生したあおぞら銀行は、巨大トラストバンク(信託銀行)の傘の下に駆け込んだ。
市場の評価は冷ややかだった。20日の新生の株価は終値が398円と、TOB(株式公開買い付け)価格425円を下回り年初に比べ半値程度。普通株を保有する政府も含み損を抱える段階では国民負担となるため株を売るに売れない。
新生は大手信販アプラスや消費者金融シンキなど傘下のノンバンクに経営資源を集中させてきたが、貸金業法の改正で損失が拡大。米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題でも関連金融商品の損失で今中間期は大幅減益に陥った。
今回の増資を機に「M&Aにも資本を投入する」(ティエリー・ポルテ社長)と立て直しを狙うが具体策に乏しい。
一方、あおぞらは昨年、ホールセール(法人向け)業務の長信銀から普通銀行に転換し、リテール(個人向け)業務の強化を進めている。だが公的資金を完済したメガもリテールを軸に攻勢を強め競争は激化する。投資銀行業務や地銀などとの提携で収益源の多様化を図るものの、株価は低迷。約1800億円の公的資金の返済シナリオが描けない。
「個人向けサービスが強化でき、住信の独立志向も当行と重なる」。あおぞら幹部は住友信託と相思相愛を強調するが、「企業文化の違う信託銀行と相乗効果が見込めるのか」(大手行幹部)との声も聞かれる。
2行の動向が金融再編の導火線になるかどうかも焦点。今後の国際競争で邦銀が生き残るには、「まだオーバーバンキング」(金融関係者)との声もある。金融大再編の最終章が開くのかどうか、予断は許さない。