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サブプライム危機の「火薬庫」 連鎖する住宅差し押さえルポ (1/3ページ)
このニュースのトピックス:サブプライムローン
ウォール街や国際市場を揺るがす低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題で、借り手が返済に行き詰まって持ち家を失う差し押さえの連鎖的な増加が深刻化している。住宅価格の下落が波及して新たな差し押さえを誘発する「サブプライムの火薬庫」は、底の見えない危機を象徴している。(メリーランド州ボルティモア 渡辺浩生)
●荒廃する街
「30年。みんなで大勢の子供を育ててきたこの街に、空き家がどんどん増えるのは寂しいことだ」。米東部の工業都市ボルティモア郊外の閑静な住宅街。黒人のビル・ジェームズさん(65)は3人の子供が巣立った「マイホーム」の前で吐息を漏らした。
「見てごらん。斜め向かいの黄色の家は、差し押さえられたばかりだ」
ビルさん自身、差し押さえ一歩手前の危機に直面した。子供の教育費や家の修理のため持ち家を担保に2年前、約5万ドル(約550万円)の融資を住宅ローン会社から受けた。だが、2年後に固定金利(年8・25%)から変動金利に切り替わって急上昇するサブプライムローン特有の仕組みを、売り手の会社は説明しなかった。
ローン返済に手いっぱいで固定資産税が払えず、「差し押さえを強要された」とも。ビルさんは、悪質なローンから借り手を救済する非営利団体「ACORN」(本部ニューオーリンズ)に依頼し、ローン会社と条件変更の“闘争”中だ。
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