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【主張】地方再生 大事なのは財政より知恵

2007.10.9 02:50
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 福田康夫首相が経済財政諮問会議に地方の再生プランを年内にまとめるように指示した。参院選での与党大敗を受け、福田政権はこれを最重要課題の一つに位置づけたが、財政頼みの安易な再生プランにしてはならない。

 地方の格差問題は民主党が農家の戸別補償を打ち出すなど参院選以来の争点になっている。与党内にも近い将来の解散・総選挙を見越し、地方交付税や公共事業を含む地方向け予算の増額を求める声が強い。

 確かに地方間には税収などで大きな財政力格差があり、ある程度の是正は必要だろう。しかし、それには交付税など国が地方の財源を補填(ほてん)するいわゆる「垂直的財政調整」の限界を認識することから始めねばならない。

 2011年度の基礎的財政収支黒字化目標を打ち出した昨年の「骨太の方針」は国、地方双方がそれを達成するよう求めている。すでに地方は黒字化しているが、国は大幅赤字である。

 もはや国に地方をこれ以上支援する余力はない。むしろ地方が交付税減額などで協力すべきだろう。問題は国と地方でなく、大都市と地方間の格差をどうするかなのである。

 とくに地方法人2税(法人住民税と法人事業税)の税収は、東京都と長崎県で住民1人当たり6倍以上の開きがある。格差是正はこうした税収を活用する自治体間の「水平的財政調整」で行えばいい。限定的に寄付金税制を活用する「ふるさと納税」も実現しそうだから、これで十分だろう。

 ただ、こうした財政調整で地方が活性化すると思ったら大間違いだ。公共事業などに頼る従来のような意識のままだと、再び財源は消費されるだけで再生産に結びつかない。

 観光でも伝統産業でも企業誘致でもいい。地場企業と地元大学の連携による新たな産業の構築もあろう。それぞれの地方がその地域に適合する活性化策を自ら考えることだ。

 福田政権は都市再生、地域再生、中心市街地活性化、構造改革特別区域推進の4本部統合を決めた。これを機能させれば、財政に頼らない総合的なノウハウ・知恵の提供も可能だろう。

 地方再生の理念は国依存体質からの脱却であるべきだ。そのカギは地方分権化と地道な自助努力である。

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