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【わが社のお宝】竹中工務店“作品集” 建造物に秘められた物語(8) (1/2ページ)
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非日常を体験できるシルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京
何を期待して人は劇場に足を運ぶのか。高揚感、癒やし、お気に入りの出演者と、人さまざまだが、普段の生活では味わえない「非日常」な体験を求めるという点では、誰もが共通しているだろう。
サーカスの概念を超えたエンターテインメントとして人気の「シルク・ドゥ・ソレイユ」。北米以外では2つ目となる常設劇場が、東京ディズニーリゾート内に建設されることになり、劇場の設計施工に実績のある竹中工務店が平成17年4月に受注した。同社設計部の堀口譲司部長や石川修次課長らが心を砕いたのは、観客を非日常に誘う劇場のデザインだった。
コンセプトデザインに関しては、シルク・ドゥ・ソレイユ本部のあるカナダの設計事務所が描いたものがあった。コンセプトデザインは、シルク・ドゥ・ソレイユの世界に最も合致する「理想」だが、そのままでは防災面などで日本国内の建築基準をクリアするのは難しかった。
「コンセプトを咀嚼(そしゃく)して、再構築する」(堀口氏)ことで、実現可能なデザインに落とし込むのが、設計陣に課せられた使命だった。
「これがわれわれの原点です」。打ち合わせでカナダを訪れた設計陣は、駐車場に張られたテントの写真を見せられた。今でこそ世界中にファンがいるシルク・ドゥ・ソレイユだが。1984(昭和59)年ごろに、駐車場に張ったテントで大道芸を見せたのが始まりだった。デザインのヒントを授かり、本格的な設計作業が始まった。
設計陣は過去の常設劇場のほか、海外でシルク・ドゥ・ソレイユの公演を数多く鑑賞した。石川氏は「お客の反応をじかに感じることができて、つくらなければならない建物のイメージを得ることができた」と振り返る。


