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【明日に挑む】チュウブの大田英二社長 芝緑化の旗振り役に
昭和39年、鳥取県の芝の生産業者組合からスタートし、42年に株式会社化しました。芝の生産から販売、施工、メンテナンスのサービスを一貫して提供する体勢を整えるためです。現在では、「緑」をキーワードにした売上高54億円の業界トップの企業に成長しました。地球温暖化が世界的な問題となる中で、芝による緑化事業は今後も成長していくものと確信しています。
《鳥取県は日本有数の芝の産地である。中国地方山地の最高峰である大山の丘陵地は火山灰土壌「クロボク」地帯と呼ばれ、軽くて細かい土で、芝草の根張り・活着が非常に良く、芝栽培に適しているからだ》
当社の強みは、生産からメンテナンスまでをワンストップで請け負える態勢を構築していることです。顧客の使用目的に合わせたオーダーメードの最適な芝を届けることも可能で、スポーツ競技場や公園、校庭、建物の緑化など芝の活用される場面は多様化しており、数量・規格などさまざまなニーズに対応できるよう準備しています。
とりわけ、総合建設業者としての顔を持っていることが、ほかの芝業者にはないサービスを提供できる原動力です。造園、ゴルフ場、法面(のりめん)保護工事など個人庭園から公共工事まで多くの実績を積みました。特に、「リソッド工法」と呼んでいる独自工法は、芝の施工と養生期間が著しく短期で済むため、多くの施設運営者に高い評価を頂いています。
《リソッド工法は、幅76センチ、長さ13・2メートル、厚さ3センチのロール状にした芝を使う。米国から導入した芝張りの専用機に1巻き500キロもあるロールを装着し、転がしながら張り付ける仕組みだ。芝が重たく、土が付いているため、養生期間が短くて済むという》
この専用機は日本に数台しかなく、うち4台はチュウブが保有しており、最も得意とする工法です。芝の養生期間は半年程度かかる場合がありますが、リソッド工法で施工すると、1カ月程度です。サッカーJリーグの味の素スタジアムの芝の張り替えでは、3日の養生期間で、ゲームを始めることができました。
材料代は高価になりますが、使用できない期間が短いため、トータルコストで計算すると割安になる場合もあります。代替地への使用料支払いや養生期間のメンテナンスコストを節約できるからです。学校の校庭緑地にも最適で、例えば、夏休み中に施工すれば、休みが終わるころに芝地を完成できます。子供たちがグラウンドに出て元気よく走り回れるように、校庭緑化の普及にも力を入れていきたいと思っています。
《同社はバブル経済の全盛期にゴルフ場の緑化事業などで急成長し、ピーク時には売上高60億円を計上したこともある。しかし、バブルの崩壊でゴルフ場事業が縮小、売り上げが半分程度にまで減少した時期もあった。その後、スポーツ場や校庭、街の緑化などに事業を広げることで、業績を回復させた》
当社は事業の多角化を進めたため、事業間の連携を緊密にし、総合的に展開することが経営課題になっています。そのために、IT(情報技術)を使った業務の効率化にも意欲的に取り組んでいます。20年7月には全社的に統合業務システム(ERP)を導入しました。最先端のツールを武器に経営革新を続けたいと思っています。
(小島清利)