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産業界に賃上げ、雇用維持を要請 麻生首相
このニュースのトピックス:労働・雇用
麻生太郎首相は1日夕、日本経団連の御手洗冨士夫会長、日本商工会議所の岡村正会頭ら財界首脳を官邸に呼び、「雇用の安定と賃上げに努力してほしい」と述べ、平成21年春闘での賃上げと、非正規労働者をはじめとする雇用安定化を要請した。だが、産業界も業績悪化で賃上げ、雇用とも改善の余地は少なく対応は困難な状況だ。
麻生首相は「雇用と賃金は生活に直結している。家計の防衛をしなければいけない」と述べ、内需拡大による景気回復に向け、経済界に協力を要請した。また、来春新卒予定の学生に対する内定取り消しは「ぜひ避けてほしい」と強調した。労組側の春闘方針が決定する前に、政府が経済界に賃上げ要請を行うのは極めて異例だ。
ただ、トヨタ自動車は通期業績予想で営業利益を約1兆円下方修正し、期間従業員を期初の8000人から3000人に削減するほか、日産自動車も派遣社員を4分の1に削減。電機メーカーでもシャープや東芝が非正規従業員の削減を打ち出すなど、有力会社での業績修正や雇用調整の動きが加速している。経済界では「賃上げはおろか、雇用維持すらままならない」との声が強い。
会談で御手洗会長は「雇用の安定には努力する」としたが、賃上げは「議論を深めたい」と述べるにとどめた。また岡村会頭は「中小企業の大多数は余裕がない。賃上げより雇用の安定を重視したい」と賃上げには慎重な姿勢を示した。