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【言わせてもらえば】口コミを裏切らぬ味で急成長 名古屋特派員 早坂礼子 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:景気
名古屋のビジネス街、伏見の交差点角にあるその店にはたびたび行列ができている。店を出てきた人たちはみなオレンジ色の紙袋を提げて、背広のサラリーマンも巻き髪の名古屋嬢も心なし口元が緩んでいる。袋の中にはしっとりした黄色い生地で真っ白なクリームをくるりと巻いたロールケーキが入っている。ナイフで切り分けて口に運べば、控えめな甘さでふわりと溶ける。「堂島ロール」というケーキで、店の名は「モンシュシュ」。仏語で“私のお気に入り”という意味だ。
この洋菓子店が大阪駅の南に広がるキタの繁華街に隣接する堂島に開店したのは2003年11月のこと。わずか5年で230人の従業員を抱え、大阪に3店、川崎に1店、東京都内のデパ地下にも出店する急成長を遂げた。名古屋でも伏見店に続き、今月初めに駅前のミッドランドスクエア地下に喫茶サロンが開店。高層階にある高級レストランが景気後退で不振をかこつ中、この店の周りだけが華やかなにぎわいをみせている。
経営者は福岡生まれの在日3世の双子の姉妹だ。姉の金美花(きん・みか)(36)が社長で、妹の金春花(きん・はるか)が専務。「企業秘密」という軽やかなクリームの配合は、小さいころからお菓子作りが好きだった妹が、甘いものが苦手の姉も抵抗なく食べられるようにと試行錯誤して生み出した。小さなアトリエで焼いたそのケーキを、かつては“日本のニューヨーク”と称された堂島にあるホテルが売ってくれたのが成功物語のきっかけになった。
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