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【ドラマ・企業攻防】外資の「閉鎖決定」から蘇った男たち 旧ファイザー中央研究所のラクオリア創薬 (1/4ページ)

2008.8.24 11:52
このニュースのトピックスドラマ・企業攻防
長久厚・ラクオリア創薬社長(小野淳一撮影)長久厚・ラクオリア創薬社長(小野淳一撮影)

 海の向こうの本社が突然発表する「日本市場撤退」「部門廃止」といったリストラ策。外資系企業では珍しくないが、日本の事情を無視した身勝手な本社の決定でも、日本で働く従業員は甘んじて受け入れる例が少なくない。だが、米本社の「閉鎖決定」に立ち向かい、雇用を守るために独立を勝ち取ったのが、ファイザー日本法人の旧中央研究所(愛知県武豊町)だ。元所長をトップに約70人の社員が行動を共にし、7月から創薬ベンチャー企業「ラクオリア創薬」として再出発した。ただ、独立までの過程は困難の連続だった。

社員の怒り爆発

 「あなたたちマネジメントチーム(経営陣)は残れるけど、おれたちは一体どうなるんだ?」

 世界最大の製薬企業、米ファイザーは2007年1月、日本法人のファイザー(東京、岩崎博充社長)の一部門で400人が在籍する中央研究所の閉鎖を決めた。これを受け、長久厚所長(当時)が所内で事情を説明した際、社員の怒りが爆発した。

 本社の都合で解雇もありうる外資系企業とはいえ、突然の閉鎖決定は社内を激しく動揺させた。長久所長は、「最後の電気はおれが消す」とぽつりとつぶやき、自らも運命をともにする覚悟を示した。

 社員の怒りには、裏切られたという思いがあった。米本社が長久所長に閉鎖方針を言い渡したのは06年の年末だ。だが、その年11月に米幹部からは「(米本社は)研究開発に一層投資をする。人員を80〜100人増やせ」と言われていた。たったひと月で方針が180度変わり、中央研究所の社員は天国から地獄に突き落とされたのだ。

 長久所長は悩む。雇用を守るため、米本社に再考を訴えて翻意してもらうのが一番だが、一度決まったものを覆すのは至難の業。このため、社員の他社への就職斡旋(あっせん)や、国内外のグループ企業への異動願に長久所長は奔走。一部の社員からEBO(従業員買収)方式による独立話も出たが、資金調達に要する額は100億円を下らず、現実的と思えなかった。

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長久厚・ラクオリア創薬社長(小野淳一撮影)
長久厚・ラクオリア創薬社長 =1日、午後、産経東京本社 (小野淳一撮影)
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