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【わが道わが友】りそなホールディングス会長・細谷英二氏(5)
■縦社会にとらわれず夢語り合う
「障子を開けてみよ、外は広いぞ」。豊田自動織機の創業者の豊田佐吉さんが残した言葉だ。この精神が企業人にとって最も大切と痛感している。
企業は、内部の論理と外部の論理にずれが起きたときに衰退する。国鉄が崩壊したのは「国鉄の常識は世間の非常識」となったため。同様に「銀行の常識は世間の非常識」だったことから、りそなも巨額の不良債権を抱え、経営難に陥った。経営でも何でも偉大な常識以上に重要なものはない。私も内部と外部の論理の壁を低くし、偉大な常識を身につけようと、異業種の人と交流し、人脈を広げてきた。
そのきっかけとなったのが国鉄時代にスタートした「地盤沈下研究会」という勉強会だ。大学の同期で当時、住友銀行(現三井住友銀行)にいた国重惇史・楽天副社長や同じ同期で大蔵省(現財務省)にいた浜中秀一郎・農林漁業金融公庫副総裁らと、今年3月に早大教授を退職した加藤諦三さんを囲んで、月1回開いた。メンバーはそれぞれが所属する組織の「地盤沈下」に危機感を持っていた。
やはり大学の同期で元通産官僚の一柳(いちりゅう)良雄・一柳アソシエイツ代表や経済ジャーナリストの片山修さんらと立ち上げた勉強会「一片塾」は今年5月で100回目を迎えた。現在の会員は、メリルリンチ日本証券の中山恒博会長など20人以上。三菱UFJフィナンシャル・グループの畔柳(くろやなぎ)信雄社長やみずほコーポレート銀行の斎藤宏頭取が入っていた時期もある。
JR東日本時代には、日銀の景気動向などの勉強会にも参加した。白川方明(まさあき)日銀総裁は当時からの付き合い。先日も経済同友会の集まりでお会いしたが、「まだ忙しいので落ち着いたらゆっくり話をしたい」と語っていた。
10年以上前になるが、経団連副会長を退任した中内●・元ダイエー会長のために、松田昌士・JR東日本相談役が設けた勉強会の世話役を務め、池田守男・資生堂相談役や杉町寿孝・セコム相談役らとも親しくなった。このほか、現在も芦田邦弘・元住友商事副社長が幹事を務める異業種トップの勉強会に参加。東京電力、トヨタ自動車、全日本空輸のトップらとざっくばらんに情報交換している。
JR東日本の初代サッカー部長やワールドカップの招致委員会の実行委員などを務めた関係で、サッカー界との縁も深い。小倉純二・日本サッカー協会副会長、日本代表の岡田武史監督らとは今もサッカーをさかなに酒を飲む仲だ。
JR時代から若手には「他流試合に通用する人材になれ」といい続けてきた。そうなれば、企業社会でどんなに理不尽なことが起こっても乗り越えられる。若い世代には外の動きに関心を持ち、縦社会の論理にとらわれない夢を語ってほしい。 (柿内公輔、本田誠)
●は功の「力」の部分を「刀」に
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※次回7月1日からは、新生銀行社長のティエリー・ポルテ氏です。

