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止まらない原油高騰 ドル安背景に史上最高値更新
米原油先物相場が史上初の1バレル=140ドル台を突破し、史上最高値を更新した。石油輸出国機構(OPEC)では、サウジやクウェートが増産や生産力増強を表明し、需給懸念の払拭(ふつしよく)に努めていたが、リビアの減産検討報道で再燃した供給懸念が、価格を急激に押し上げた格好だ。
22日にサウジアラビアで開かれた産油国・消費国閣僚会合で、サウジは7月から日量20バレルバレルの増産と、中長期的な生産能力増強を表明。価格安定を図るため、原油の供給懸念に対するメッセージを送った。クウェートもそれに追従し、原油生産量を来年中に日量30万バレル増強する考えを示すなど、原油価格高騰に歯止めを掛けようとしていた。
だが、リビア高官が米国の産油国に対する増産圧力への反発から、「供給量は十分。減産を選択肢の一つとして検討に入った」との発言がなされたとの報道で、供給懸念が高まり急騰した。
加えてドル安も原油価格に拍車を掛ける。ユーロ高、ドル安の進行は、ドル建ての株や債券を持つヘッジファンドや機関投資家の資産の目減りにつながる。「ドル下落のリスクを減らすため、ドル資産を原油などの商品市場に資金を移している」(第一生命経済研究所の嶌峰義清・主席エコノミスト)ことが原油高の大きな要因だという。
原油の決済はドル建てが基本だが、ドル安になれば原油価格はドル高局面に比べ割安感が出る。ドルが下落した場合、自動的に原油を買う裁定取引を行う欧米ファンドも少なくない。「ドル安が続く限り原油相場は下がりにくい」と、UBS証券の伊藤敏憲シニアアナリストは指摘する。ドル安の要因となる米国の低金利政策が続けば、原油高騰も長期化しかねない。