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減速懸念強まる日本経済 月例経済3カ月ぶりの下方修正

2008.6.16 20:43
このニュースのトピックス雇用・失業

 政府が、景気減速への懸念を強めてきた。大田弘子経済財政担当相は16日、6月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。報告の中で、「景気回復は足踏み状態」した前月までの基調判断に「このところ一部に弱い動きがみられる」との文言を追加し、3カ月ぶりに判断を下方修正した。

 大田担当相は同日の会見で、「経済の後退懸念、株式・為替市場の変動、原油価格の高騰など、景気の下ぶれリスクは高まっているので留意が必要だ」と懸念材料を挙げ、景気の先行きに慎重な見方を示した。

 月例経済報告では輸出、鉱工業生産、企業収益の3項目の判断を引き下げた。いずれも企業部門に関連する項目。アジア向けの輸出が停滞してきたことや、電子部品などIT関連が在庫調整局面に入ったことを反映している。

 同日開かれた経済産業省の拡大局長会でも、全体の景況判断は3期連続で下方修正された。全国10地域のうち8地域の景況判断が前回2月時点より悪化。中小企業の経営や雇用など地域経済も深刻さを増した。

 原油や食料価格の上昇が企業の業績に打撃を与え、これまでの成長の推進力が完全に失われた格好だ。

 6月の景気ウォッチャー調査にも、「大手企業が在庫管理を徹底し始め、受注量がかつてないほど減少し始めた」(電子機械器具メーカー)と輸出環境の悪化懸念が聞かれる一方、「受注は活発だが、受注価格や販売価格が原材料価格の上昇分を吸収しきれていない」(食料品製造業)などの指摘もみられる。

 一方、円高局面は落ち着いてきた。16日の東京外国為替市場は1ドル=108円半ばまで円安が進んだ。東京株式市場もこれを歓迎、日経平均株価の終値は380円64銭高の1万4354円37銭まで上昇。14日に大阪市で開かれたG8財務相会合で、ポールソン米財務長官が述べた「強いドル」堅持の姿勢を好感した。

 ただ、日本経済を支える企業部門の回復の鍵を握るのは、米国経済の動向だ。大田担当相も「米経済が持ち直すにつれて輸出が増加する」とみており、日本経済回復のかじ取りは難しい局面を迎えている。

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