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テレ朝による株取得で分かった朝日新聞のお家の事情 (1/2ページ)
テレビ朝日による朝日新聞株の取得は、紙媒体と電波媒体のメディアミックスの強化という時代の潮流を反映しているように見える。実際、会見では、シナジー効果、クロスメディア、新規ビジネスなど、将来のビジネスに向けた前向きな言葉が並んだ。が、背景には親会社の朝日新聞の複雑なお家事情がからんでいるとの指摘もある。
■逆風のメディア業界
「メディアの環境が大変厳しい。つまり新聞、テレビ、ラジオ、雑誌の4媒体の媒体力が低下していると認識している。メディアの衰退をぜひ避けたいという考え方がある。メディアの力が落ちるのは媒体にも、社会全体にもプラスではない」
会見したテレビ朝日の君和田正夫社長は険しい表情で語った。
朝日新聞の秋山耿太郎社長も「メディアの激動期にある。テレビ朝日も朝日新聞も勝ち残ろうということ。相互保有と、新聞株の長期的安定の2つの側面がある」と強調した。
新聞業界を取り巻く環境は、このところとみに厳しくなっている。ネットの登場による若者の新聞離れ、紙の値上がり、広告の低迷…。こうした事情は、約800万部(朝刊部数)を誇る朝日新聞も状況は同じだ。
■社主高齢化
さらに、朝日新聞には、創業のお家事情からくる独特の資本構造がある。これまでは、創業者である村山龍平氏と上野理一氏の家系が、6割以上の株式を保有していた。中でも、孫の村山美知子社主の占める率が高かったが、高齢のため、相続による流動化することが懸念されていた。
国内のメディアは今、企業買収、合併のリスクにさらされている。テレビ朝日も例外でなく、ソフトバンクなどが平成8年、テレビ朝日株式21・4%を保有する旺文社メディアを買収、筆頭株主となった。結局、朝日新聞が買い戻して決着したが、その後もライブドアや楽天などによるメディアの“買収騒動”が頻発している。
今回、テレビ朝日は、創業家である村山美知子社主から株式を取得。これによって資本構造は大きく変化し、テレビ朝日が一躍第4位の安定した大株主となった。


