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地デジ「ダビング10」の実施先送り 家電メーカーに失望感 (1/2ページ)
6月2日に予定されていた地上デジタル放送番組の複製回数を現行の1回から10回に緩和する「ダビング10」の実施が、先送りされる見通しとなった。緩和の前提となる著作権保護制度の見直しについて検討している文化審議会(文部科学相の諮問機関)小委員会の議論が、デジタル家電メーカーと著作権団体の対立で難航。文化庁は29日に予定していた小委の延期を決めた。
現在のデジタル放送番組の複製は「コピーワンス」と呼ばれる方式を採用。番組に組み込まれた信号と機器のプログラムにより、最初に録画した記憶媒体から別の媒体に複製すると、元の媒体のデータがなくなる。
著作権保護制度は家庭でテレビ番組などの複製を認める代わりに、録画・複製に使うデジタル家電の価格に著作権料を上乗せし、著作権者に補償金を支払う仕組み。ただ、著作権団体は制度の対象外となっているハードディスク内蔵型DVD録画再生機などを対象とするよう求めており、値上がりを避けたいメーカーとの間で意見が対立している。
一方、「ダビング10」の実施が先送りされる見通しとなったことで、家電メーカーの間には失望感が広がっている。すでに8月に開かれる北京五輪の商戦が本格化しているが、ダビング10問題が決着するまでデジタル機器を買い控える消費者もいるものとみられ、需要拡大の追い風になるとの期待が外された格好だ。
ダビング10の対象製品は、主に地上デジタル放送のチューナー(受信装置)が付いたDVD、新世代DVDの録画再生機とパソコンだ。すでに大手メーカーは、新世代DVD録画再生機を中心に、一昨年以降に発売された製品から「ダビング10」に対応できる機器を増やしているが、実際にダビング10に対応できるようにするにはソフトウエアの変更が必要となる。
変更ソフトは放送波を通じてダウンロードするが、消費者への周知に十分な時間が必要となるため、「ダビング10実施は一刻でも早い方がいい」としていた。