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【提言にっぽん】明豊ファシリティワークス会長・坂田明氏
−−ビルの建設やオフィスの開設・移転などを発注者の側に立ってコンサルティングし管理するコンストラクションマネジメントのパイオニアだが、事業を始めたきっかけは
「地震や事故で窓ガラスが飛散するのを防ぐ米国製フィルムの輸入販売からスタートした。この事業は勤めていた栗田工業の元常務の友人が設立した会社の在庫と商圏を引き継いで始めた。3、4年したころ、大手情報誌出版社にいた友人から寮や社宅の床が抜けたり、窓や壁が壊れたりしたときに修理してくれないかという依頼が来た。“何でも屋”のような仕事だが、これがコンストラクションマネジメントを始めるきっかけになった」
−−つまり発注者の側に立って仕事をする
「その通りで、窓が壊れたら、すぐに業者を連れてきて直すといったようにスピードを第1にした。明朗会計を基本に、スキル(技術、技能)が向上してコストを下げることが可能になると、その分、代金を安くした。こうして信頼関係を築くうちに、大手情報誌出版社の孫会社から当時で言うインテリジェントオフィス新設の仕事を依頼された。情報通信技術の革新が起こり始めたころで、松下電工などの協力を得て、最新ITシステムに関するコンサルティングもできるようにして対応し、新設したオフィスが好評だった」
−−それで、事業が一気に発展した?
「そうはいかなくて、その後外資系企業を対象にすることにした。外資系企業の多くは、規模の大小や社歴より中身を判断の基準にする。外資系企業のコンペに参加しIT技術のノウハウが認められ、その後、日本企業にも顧客が広がった」
−−日本の新しいビジネスは国内より先に海外で認められるケースも少なくない
「コンストラクションマネジメントは欧米では以前から普及しているので、外資系企業には受け入れやすかった面もあるが、従来主流だったゼネコン(総合建設会社)などによる一括請負方式と比べて、コストを大幅に削減できるのがメリットだ。そのとき基本となるのが、フィー(手数料)と工事代金の明確化で、当社はかねて『フェアネス(公平性)と透明性』を企業理念にしている」
−−顧客企業のワークスタイルの変革も支援している
「平成6年に外資系コンサルティング会社のオフィス移転プロジェクトを一括受注し、働き方に合わせたオフィスのあり方を研究して設計した。それ以来、日本企業に対しても、事業内容にふさわしいオフィスを提案している。これからも、この『フェアネスと透明性』を貫き、世の中の変革に役立ちたい」
さかた・あきら 甲南大学経済学部卒。昭和40年栗田工業入社。シンガポール現地法人代表取締役を経て、55年退社。同年9月明豊産業(現・明豊ファシリティワークス)設立し社長。平成18年6月から現職。65歳。兵庫県出身。