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原材料高、価格転嫁でジレンマ 国内景気が後退局面へ (1/2ページ)

2008.5.9 19:03
このニュースのトピックス雇用・失業

 「原材料高」「円高」「サブプラショック」の“三重苦”で平成21年3月期に7年ぶりの経常減益に転じる見通しとなった企業業績。戦後最長の景気拡大の原動力である企業業績が失速すれば、雇用・賃金が悪化し個人消費が低迷、さらなる業績の悪化を招く負の連鎖に陥りかねない。企業業績の転機とともに、国内景気が後退局面へと転じる懸念が強まってきた。

 「とても一企業、一業界で受け止められる規模ではない。最終商品を含め全体でコストを負担しないと経済が壊れてしまう」

 前期比34%もの経常減益を予想する新日本製鉄の増田規一郎副社長はこう悲鳴を上げる。

 鉄鋼大手4社のコスト増は合計で2兆4300億円に達する。JFEホールディングスの山崎敏邦副社長は「需要は強いが、価格とのかねあいになる。とても予想できない」と、今期の業績見通しの公表を見送った。

 日本製紙グループ本社の野沢徹経理部長は「原油が1ドル上昇すると4億円の減益要因になる」と相場の動きに神経をとがらせる。すでに想定を大きく上回る水準に上昇しており、4期ぶりの増益が危うくなる懸念も出てきた。

 原料の大豆と小麦の高騰でしょうゆの値上げに踏み切ったキッコーマン。今期のコスト増は前期の23億円からさらに50億円に増えると見込んでいる。増収増益を見込む松下電器産業の大坪文雄社長は「原材料の上昇を最終製品の価格に転嫁できない競争が厳しい業界。コスト増を上回るコストダウンに知恵を結集する」と強調する。

 円高も追い打ちをかける。

 今年3月に一時1ドル=95円台まで進んだ急激な円高ドル安を受け、自動車や電機などの輸出企業は軒並み、今期の想定為替レートを1ドル=100円前後に設定した。前期実績に比べると約14円もの円高水準だ。

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