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中国TVメーカーに転機 生き残りへ各社共闘 薄型参入、乗り遅れ挽回
■日韓勢から主導権奪回へ
中国の家電産業が、液晶など薄型テレビの市場参入に乗り遅れ、苦境に立たされている。低コストを武器に労働集約型でブラウン管型テレビを量産してきたメーカーが大半だが、ブラウン管型の需要は輸出用も国内向けも減少の一途となっているからだ。可処分所得増で需要が拡大する高級薄型テレビの生産に、技術力でも資金力でも対応できない中国メーカーが続出。さらに人民元が対ドル相場で6元台を記録、輸出時価格競争力も弱まっている。こうした中、8社以上のメーカーが共同開発で生き残りをめざす新戦略も打ち出している。(坂本一之)
現地報道によると、2007年の液晶テレビの中国国内出荷台数は880万台だったが、今年は「北京五輪特需」を当て込み、さらなる市場拡大が期待されている。しかし中国国内市場も技術力を誇るソニーやシャープ、韓国のサムスン電子などに主導権を握られている。海外勢はコストダウン競争で、中国でのシェアを着実に拡大している。
≪強みのブラウン管が減少≫
07年の中国のカラーテレビ生産台数は8807万台だったが、前年比0.4%の微増。中国メーカーが強いブラウン管型は減少傾向にあり、カラーテレビ全体の中でのシェアは7割を切った。税関総署の調べでは輸出台数は44.6%減の4780万台と急減しているという。
開発力や生産技術、設備投資面で海外勢に見劣りする中国の家電メーカーにとって、高付加価値製品のる薄型テレビへ生産移行はすぐには進まないようだ。
大手のTCL集団はフランス企業のテレビ部門を買収、世界大手メーカーに躍り出たこともあるが、技術力不足があだとなって伸び悩んでいる。同社は薄型テレビの基幹部品であるパネルを台湾や韓国製品に依存していたため、技術力向上に向けて、サムスン電子との提携事業を検討中だ。
≪高度な技術開発がカギ≫
こうした問題を共同で解決しようと、TcLや長虹など中国家電メーカー8社以上が4月29日、テレビと家電つなぐ次世代の通信技術の開発と普及に向けて業界団体「DIVAコンソーシアム」を結成すると発表。新たな通信技術ではテレビと家電を結び、映像や音楽など娯楽性を高め、市場の主導権を海外勢から奪回する共闘戦略を打ち出した。
中国メーカーは、海外勢が蓄積した技術力やブランド力にはまだ差があるものの、国内販売網など強みがある。日本のメーカー関係者は「中国企業は海外技術を取り込むのがうまく、手を抜けばすぐに追い抜かれる」と危機感を募らせている。価格競争力に依存せず中国メーカーが技術や開発力を高めることができるかが、カギとなりそうだ。