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【社説検証】Jパワー株 「企業利益優先に懸念」産経 「外資導入の知恵絞れ」日経 (1/2ページ)
■「外資導入の知恵絞れ」日経
世の中は、時を刻むごとに複雑化している。「こちらをたてれば、あちらが…」。経済、それも外国企業の参入が絡むと、なおさら難しくなる。
政府は4月16日、英国系投資ファンドのザ・チルドレン・インベストメント・ファンド(TCI)によるJパワー(電源開発)の株買い増し計画に対し、「電力の安定供給を損ないかねない」という理由で、中止するよう勧告を行った。
この判断をめぐり「公の秩序維持」と「外資への門戸開放」のどちらを優先するかで、各社の社説は分かれた。
産経は「TCIが経営に参画し、短期的な収益にこだわって経営の安定を阻害するとの懸念が消えない以上、今回の結論は妥当な判断だろう」としたうえで、「国の安全保障や公の秩序維持などを担う業種に対して、外資参入を規制するという考え方は、経済協力開発機構(OECD)で国際ルールとして認められている」と中止勧告を後押しした。
読売は利益を重視するTCIの企業体質に切り込んだ。
「Jパワーは電力卸最大手で、国内5位の東北電力に匹敵する規模がある。長大な送電線網を持ち、青森県内に原子力発電所を建設する計画も進めている。20年、30年という長期的な視点での経営が欠かせない公益企業である。ところが、TCIは、投資期間として3−5年を想定し、その間に、投資に見合う利益を稼ぎ出す姿勢でいる」
かねて、「経済活性化のための外資受け入れ拡大は日本の大きな課題」と主張している日経は「議論が尽くされたかどうか疑問が残る」と中止勧告を批判した。
「TCIは譲歩案を示し、原発や送電網といった基幹インフラの整備については、自らの議決権を凍結するなどして、安定的な投資を阻害しないと表明している。これに対し『案の提示時期が遅い』『実効性が疑問』などの批判もあるが、政府もより真剣にTCI案を吟味しても良かったのではないか。外からの投資を拒絶するためでなく、受け入れるためにどんな工夫ができるのか。政府はそこに知恵を絞るべきである」