ニュース: 経済・IT RSS feed
M&A大逆風 野村事件、市場に冷水 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:サブプライムローン
ファンド=悪玉 外資嫌気
国内のM&A(合併・買収)に大逆風が吹き付けている。担い手として存在感を増してきた外資系投資ファンドが米国のサブプライム(高金利型)住宅ローン問題で買収資金の調達に窮する一方、英系投資ファンドによるJパワー(電源開発)株の買い増し中止勧告で日本市場への“嫌気”を強めている。とどめは野村証券のM&A担当社員によるインサイダー取引事件。関係業界全体への不信感でM&A案件が停滞すれば、“日本離れ”が加速するのは必至だ。(藤澤志穂子)
≪“日本離れ”加速≫
「日本撤退はないと思うが、このままだと、人員削減はあるかもしれない」
欧州系投資ファンドの日本法人の担当者は、ため息を漏らす。
最近の実績は中国やシンガポールなど他のアジア諸国に比べ大きく見劣りしており、本社もアジアの新興国に注力するようになってきたという。
投資ファンドへの逆風は強まるばかりだ。昨年は米系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパンによるブルドックソースへの敵対的買収などを契機に「ファンド=悪玉論」が台頭。米国のサブプライム(高金利型)住宅ローンショックに見舞われた昨夏以降は、金融市場の信用収縮で資金調達の蛇口が閉まった。
英投資ファンドのザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)のJパワー株買い増しに対する政府の中止勧告も追い打ちをかけた。「外資系はみんな『ハゲタカ』扱いされ、ビジネスがやりにくくなった。日本は閉鎖的で、投資妙味がない」(欧州系ファンド)と、嫌気を強めている。
そこに冷や水を浴びせかけたのが、野村証券社員によるインサイダー取引事件。外資系金融機関の中には「圧倒的な法人顧客を抱える野村から顧客を奪う絶好の機会」(米系証券)と、攻勢を準備するところもある。

