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【すごいぞ日本】ファイルII 重厚長大健闘中(1) (1/2ページ)
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逆風に耐え「最強」の評価
海から吹く風を受け、巨大な回転翼が回り始めた。東京湾に臨む三菱重工業横浜製作所金沢工場で昨年8月、運転を開始した「MWT95/2・4」は、陸上に立つ風車としては世界最大・最強である。翼の回転部分(ローター)の直径が95メートル。みなとみらい21の大観覧車(約100メートル)とともに横浜の新名所ともいうべき湾岸景観を形成するこの風車こそが実は、環境の時代を迎えたわが国重厚長大産業の雄、三菱重工技術陣が「自信を持って世界に売り出せる」と胸を張る最新鋭商品でもある。
風力発電用の風車はローターの直径が大きいほど発電量が増える。だが、あまり大きいと風圧に耐えきれず、翼が折れてしまう。巨大化は常に1・2・3の原則とのにらめっこだ。
出力はローター径の2乗に比例するが、荷重は3乗になる。例えばローター径を2倍にすると出力は4倍だが、荷重は8倍に跳ね上がる。つまり壊れやすくなるのだ。頑丈な風車は作ろうと思えば作れる。だが、発電量との見合いで、経済的に成り立たなければ、商品化はできない。
クリーンなエネルギーとして注目される風力発電。風の力で翼を回し、その回転エネルギーを発電機に伝えて電気エネルギーを得る仕組みだが、風が吹くだけで簡単に電気エネルギーが取り出せるわけではない。その中身は技術、ノウハウの結晶といっていい。
三菱重工の強みは造船、航空機、タービンなどで培った要素技術の蓄積があることだった。その総合力を生かし、昭和55(1980)年から日本で唯一、大型の風力発電機を自力で作り続けてきた。
しゃれにもならない話だが、風車に対しては当初、逆風が強かった。採算が取れずに幾度も撤退の危機に見舞われ、社内でも「お荷物」と揶揄(やゆ)されてきた。

