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【わが道わが友】バンダイナムコホールディングス最高顧問・中村雅哉氏(4)

2008.4.4 03:29
このニュースのトピックス企業吸収・合併・提携

 ■M&A拡大…力入った日活の再建

 私は、ゲーム事業を大きくする一方で、創業以来続けてきたアミューズメント(AM)施設事業の発展にも腐心してきた。

 平成4年、東京・二子玉川に初の都市型テーマパーク「ナムコ・ワンダーエッグ」を開設してテーマパーク事業に進出。8年には東京・池袋のサンシャインシティ内に日本最大のビルイン型テーマパーク「ナムコ・ナンジャタウン」をオープンした。

 「ナンジャタウン」では、昭和61年に買収したレストラン・チェーン「イタリアントマト」と連携、食も娯楽の一つと位置づけて取り組んだ。オランダの歴史家ホイジンハは、著書『ホモ・ルーデンス』の中で、「人間は遊ぶ存在だ」と指摘している。よくぞ、わが思いを代弁してくれた、と思う。

 遊びは、ゲームなどコンピューターグラフィックス(CG)の世界に限らない。私はそう考えて、テーマパークにもゲーム的な要素を加味し、新しい“楽しさ”の提供に努めてきた。

 これと並行して、M&A(企業の合併・買収)にも積極的に取り組んだ。ナムコはもともと、エンターテインメント分野でM&Aを活発に展開していて、一時期、ナムコの代表的なゲームソフト「パックマン」の名称が、米国で「M&Aをする」という動詞として使われたほどだ。平成に入って以降は、さらに積極化し、エンターテインメント分野に限らずM&Aを行った。それも、企業再生に協力するのが主眼だった点が特徴といえる。

 電球メーカーのフェニックス電機や名門映画会社の日活など、会社更生法の適用を受けた企業を再建しようというわけだ。特に日活については、若かりし日に、映画監督にあこがれた時期もあっただけに力が入った。

 日活は、バブル経済期の過剰なリゾート開発などがあだとなり、深刻な経営不振に陥っていた。私はこの会社を、本来の映画会社として再生しようと努力した。

 社名を、成人映画のイメージが強いそれまでの「にっかつ」から、往年の「日活」に変更。生み出す映画も、純文学を原作にしたシリアス路線を中心にし、映画製作用の設備や人材の確保、劇場の新設・整備も進めた。映画の大ヒットこそなかったものの、堅実な経営を心がけたこともあり、13年に会社更生手続きが終結している。

 もっとも、一連の企業再生は、それらの企業で働く人たちの活躍に依存している。日活では、社員の映画に対する熱い思いが、私に安心感や勇気を与えてくれた。ゲームも、テーマパークも、映画も、重要なのはそれをつくる人たちの感性だ。そして、その感性、モチベーションを引き出す経営が事業発展のカギなのだと思う。

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