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新興国に重点、日米販売は減 三菱自新中期計画
三菱自動車は29日、平成20〜22年度の新中期経営計画を発表した。ロシアや中国などの新興国を重点市場と位置づけて傾斜を強める一方、成熟市場の日本と米国は3年後の台数目標を現在よりそれぞれ1万台超減らす。17〜19年度の再生計画で「黒字体質の定着」(益子修社長)に成功した三菱自だが、景気の不透明感や為替リスクを考慮し、当面は「成長」より「安定」を優先させる。
地域別販売台数では、19年度見通しに比べて22年度は日本1万1000台、米国1万台強も減少する。カナダを含む北米全体でも2万台減る見通し。異例ともいえる弱気の計画だが、「サブプライムローン(低所得者向け高金利型住宅ローン)問題の影響で米国景気の反転は時間がかかる」(益子社長)とした。
新車市場が低迷する国内も深刻だ。三菱自は国内で赤字が続き、効率化が急務だ。このため、現在780ある販売店を22年度までに10%程度統廃合するほか、軽自動車に偏る新車販売から登録車販売を強化。車種構成の改善を図る。
その半面、中東など新興国市場へは中型乗用車やスポーツ多目的車(SUV)の投入で販売拡大を図る。特にロシアは22年度に19年度比7万台増の17万台を計画。販売店も同36店舗増やす。ただ、3月までに正式決定するとしたロシアの工場進出計画は「慎重の上に慎重を重ねて検討中」(益子社長)とした。
一方、来年度から支払い義務が生じる三菱グループ各社に割り当てた優先株の配当は、「織り込んでいるとも、いないとも言えない」(市川秀常務)と明言を避けた。
今回の新中計は、サブプライム問題や原油高など外部環境が悪化する「難しいタイミング」(同)での公表となった。このため、営業利益は最終年度に19年度比で100億円増えるだけの堅めの計画となり、成長軌道は23年度以降の中計に持ち越した形だ。