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大日印、凸版印がデジタル技術で“美の世界” (1/2ページ)
このニュースのトピックス:情報通信業界
印刷大手が取り組んでいるデジタル技術を駆使した次代の美術鑑賞法が注目されている。大日本印刷は江戸東京博物館(東京都墨田区)で4月6日まで開催中の「川瀬巴水展」で、流れる音楽にデータを紛れ込ませる実験を展開。携帯情報端末(PDA)のマイクで音楽を拾うと、液晶画面に写真や文字が現れ、展示物を詳しく解説してくれる。凸版印刷も寺院や宮殿をVR(バーチャルリアリティー)映像にする事業を進めており、各社の最先端技術で“美の世界”に楽しく接することができる。
■音楽に秘密あり
江戸東京博物館内のガラスケースに展示された版画作品。土、日曜日には作品の手前にCDラジカセが置かれ、流れる音楽にPDAを近づけると、液晶モニターには目の前の版画に関連した写真が現れる。版画に描かれた場所が、実際にはどんな風景なのか見比べることができる。
「秘密は音楽の中にある」と大日本印刷DNP情報コミュニケーション開発センターの茂出木敏雄主任研究員。「音楽に紛れ込ませて、耳に聞こえない音を流している。PDAや携帯電話でその音を拾って専用ソフトで変換すると、電子的なプログラムとなって情報を呼び出す」。
大日印が開発した音楽電子透かし技術「ゲンコーダMark」の実験の場として、「川瀬巴水展」が選ばれたわけだ。
ワイヤレスの通信機能で手元のレシーバーに作品の説明を発信する「音声ガイド」は、導入例がいくつもある。しかし、画像とともに鑑賞できる方式は珍しく、PDAへの情報配信を織り交ぜた例はないという。
ゲンコーダMarkには「無線が使えない場所でも情報配信を行える」という強みもあり、大日印は広告やプロモーションへの活用によって平成21年度に関連システムで5億円の売り上げを見込んでいる。