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鉄鉱石65%値上げ、過去最大幅 価格転嫁必至
新日本製鉄やJFEスチールなど鉄鋼大手各社は18日までに、鉄鋼原料として仕入れる2008年度の鉄鉱石について、供給元の資源最大手ヴァーレ(旧リオドセ、ブラジル)と前年度比65%の値上げで合意した。1トン当たりの価格は80ドル弱となり、07年度と比べ約30ドル上昇する。鉄鉱石の値上げは6年連続。
今回の値上げ率65%は05年度に同じく国内鉄鋼各社とヴァーレで合意した71・5%に次ぐ過去2位。値上げ対象となる鉄鉱石は、ブラジル産粉状鉄鉱石(粉鉱石)。ただ今回の値上げ合意によって、日本の輸入鉄鉱石の6割を占める豪州産などにも波及することが予想される。
鉄鋼各社が値上げを受け入れた背景には、高騰する足元の鉄鉱石市況がある。インドから中国向けなどの単発取引(スポット)価格は今年に入り、日本の鉄鋼メーカーが結ぶ長期契約価格に比べて3倍(約140ドル)に高騰。JFEスチールの馬田一社長は今月6日、日本外国特派員協会で講演し、「スポット価格と長期契約価格の開きが大きく、資源各社との交渉は厳しい状況」と説明した。
一方、今回の妥結額を「想定(70〜80%)より低い」(商社幹部)と見る向きもある。世界3大資源メジャーの一角であるヴァーレ。寡占化を狙う英豪BHPビリトンが同リオ・ティントに対して買収を仕掛けるのを横目に、市場予想を下回る値上げで妥結したのは、資源メジャーとして主導権を握りたいとの思惑が透けて見える。
08年度の鉄鉱石値上げによる国内鉄鋼メーカーの年間コスト負担増は年間約5000億円。さらに、国内鉄鋼メーカーが7割弱を頼る豪州の原料炭は、水害による供給減で、大幅な値上げに向け交渉中だ。
鋼材平均価格は現在、1トン当たり約8万円と、5年前の底値から約3万円回復した。だが、続く原料価格高騰に「一企業の努力だけ吸収できるものでない」(三村明夫・新日鉄社長)と、さらなる値上げも示唆する。
鉄鋼各社による自動車や家電メーカーなどへの大幅な価格転嫁要請の機運が高まりそうだ。