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古紙偽装 影響広範に 困惑強める顧客企業
年賀はがきの古紙配合率をきっかけに明らかになった製紙業界による「環境偽装」。製紙大手5社の首脳は18日までに、一般に広く使われる再生紙でも古紙配合比率を恒常的に偽っていた実態を公表し、陳謝した。印刷業界など再生紙を使う各社は、偽装再生紙の自社製品への採用実態調査に乗り出した。環境イメージの低下にとどまらず、商品表示訂正の可能性も高く、顧客への影響は広範囲に及びそうだ。
「右にならえの古い業界体質が残っているのではないか」
大手複写機メーカー幹部は、各社横並びで偽装を公表した製紙業界に不快感を示した。コニカミノルタやリコーなどは、すべてのコピー用再生紙の受注・販売をいったん中止し、各製紙メーカーの報告を受けたうえで販売を再開する方針だ。しかし、「再生紙を上質紙などへ切り替えただけで注文に応えきれるか分からない」(リコー広報)。大手全社に偽装が判明したことで、調達先の確保も難しくなった。
文具大手のキングジムは、ファイル背見出しの古紙配合比率を表示して販売してきたため、「実態と異なれば問題」と困惑する。商品の1割弱に再生紙を使うコクヨは対応を来週発表する予定のほか、プラスや無印良品なども偽装古紙使用の商品があればホームページで顧客に通知する。
一方、凸版印刷や大日本印刷などには、顧客企業から問い合わせが殺到。現段階で取引停止は考えていないが、業界幹部は「信頼関係が崩れたことは非常に残念」と述べ、業界団体として製紙業界側に改善を求めていく方針だ。
王子製紙の篠田和久社長は、偽装製品の量が限定的で業績への影響はないとする半面、原燃料価格高騰を理由にした再生紙利用各社との値上げ交渉も「不祥事とは別問題。予定通り行う」と強気の姿勢だ。だが、不祥事が顧客に与えた傷の深さは、計り知れない。