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円高株安 経済界に影 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:景気
■指標しっかり
実際、足元の経済指標は、比較的堅調だ。財務省が16日発表した昨年11月の国際収支速報は、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支が、前年同月比2・1%増の1兆7825億円の黒字となり、11月としては過去最高を更新した。
また、設備投資の先行指標となる内閣府の11月機械受注統計も、「船舶・電力を除く民需」(季節調整値)は1兆498億円と前月比2・8%減だが、前月の反動減で受注額は高水準を維持した。日本工作機械工業会が発表した12月工作機械受注額も、前年比3・3%増の1302億5500万円と12カ月連続で前年実績を上回り、企業の投資意欲は底堅い。
■実体に影
だが、昨年末からの急速な円高、株安は実体経済に影響を及ぼしつつあるようだ。
生産台数で世界一が目前のトヨタ自動車は為替レートを1ドル=110円で想定。1円の円高は営業利益で350億円の減益となり、「まさに正念場」(首脳)との声も聞こえる。業績への懸念もあり、約1年前に30兆円に達した時価総額は20兆円の大台を割った。
一方、石油連盟の渡文明会長(新日本石油会長)は「保有株式の評価損が業績に影響を与える可能性もある」という。
こうした中、自動車総連の加藤裕治会長は「マクロ情勢は楽観できない。なぜ(毎年)春になると組合に逆風が吹くのか」と賃上げ抑制の論調に警戒感を隠さない。景気の持続に不可欠な賃金水準の引き上げが見送られると、実体経済の冷え込みも懸念される。