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新米キャスター、現場重視 NEWS23の後藤謙次氏
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共同通信編集局長から、TBS系「筑紫哲也 NEWS23」のキャスターに転身。筑紫の“代役”として、登板してから1カ月余りが経過した。「日常生活で秒単位で暮らすことなんてないから、本当に大変」。新たな報道番組の“顔”として奮闘する後藤謙次(58)に聞いた。(草下健夫)
「足の組み方一つで生意気に映る。猫背はいけない、と意識すると逆に固くなってしまう。自然体のようでいて、気配りしないと」
書いた記事がすべてだった記者時代。それがキャスターになると、発言内容はもちろん、細かな表情や姿勢、ちょっとしたしぐさまでばっちりカメラに映ってしまう。同じ報道でもまるで異なる現場に、まだまだ戸惑いは隠せない。
ライブ放送ならではのタイミングもその一つ。番組前、スタジオの席に着くと、“先輩”の膳場貴子キャスターと一緒にあいさつの練習をするが、これがなかなか…。「個人的に、千本ノックって呼んでいます」と笑う。
政治記者として四半世紀、多くの政治家と対峙(たいじ)してきた。キャスターとしても、「現場重視」を掲げ、与野党幹部や久間章生元防衛相に自らインタビュー。その後も、シーファー米駐日大使に会うなど、精力的にスタジオの外に出る。年末最後の放送では、心中未遂で母を失った男性の苦しい生活ぶりをルポした。
「記者とは違い、キャスターは総合コーディネーター。足と目を使って明日の生活や日本の進路を伝えられれば」
自身のテーマの一つが政治の劣化。「一昔前は、権力者が利害得失や好悪を超え、国のことを客観的、冷徹に見ていた。最近の政治家にはそれがない」
毎日午前1時半ごろに帰宅。興奮を静めるためにウイスキーを片手に、落語を一席聴いてから床に就く。テレビという新たな「現場」に踏み出した報道人の活躍が注目される。

