ニュース: 経済・IT RSS feed
【TOKYOの時代】(終)アジアの首都へ変身 大阪「梅田北ヤード」 (2/4ページ)
このニュースのトピックス:TOKYOの時代
景観・環境に配慮
また、大阪の都心部には緑地が少ないことから関経連の下妻博会長は「ニューヨークのセントラルパークのようなものはできないか」と提案。これに対し、12社連合の1社でもある積水ハウスの和田勇社長は「緑地化は金を生み出さない。金を生み出さない再開発はあり得ない」と反論しながらも「緑地化の理念を取り入れ、街づくりを行う準備はある」と理解を示した。
事業者連合が緑地を増やすことに譲歩したことで、大阪市は敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合を示す「容積率」を3割増の最高1600%に引き上げることを認めた。
これにより、高さ約180メートルの超高層ビル4棟が並ぶが、約1ヘクタールの駅前広場に加えて、ビルの屋上庭園や歩道部分の並木など、敷地の半分以上が緑地や空間となる。幅40メートルの道路も半分以上の22メートルが歩道になり、イチョウやケヤキの並木となる。
経済界や大阪市がまちづくりにこだわるのは、同じJR貨物駅跡地の汐留(東京都港区)が無秩序に巨大ビルが林立する乱開発に終わった教訓からだ。
「景観や周辺環境に配慮したまちづくりを実現したい」と大阪市都市計画審議会会長の村橋正武・立命館大学教授は東京にはない再開発モデルを訴える。
一方、梅田周辺ではJR西日本が総額1700億円を投じ、JR大阪駅改良と新北ビル建設など大型工事を推進。阪急阪神ホールディングスの角和夫社長は「回遊性の高いまちづくりをすすめるべきだ」と阪急百貨店が入居する新梅田阪急ビルを建設中だが、再開発ビル同士を空中で直接接続する歩行デッキを設置して連携させる意向だ。
それぞれの再開発の連携による「大梅田地区」形成で関西だけでなく“アジアの首都”として中国や韓国などからの集客力強化を目指す。(真岸克治)