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事業継承からむM&A増…大東建託の最終入札に外資
マンションやアパート運営大手の大東建託の創業者、多田勝美会長が実質的に保有する約30%の同社株を売却するための最終入札が21日行われ、米大手証券のゴールドマン・サックスなど複数の外資系金融機関が応札した。外資系各社はTOB(株式公開買い付け)による全株取得を目指しているとみられ、実現すれば、1兆円近い大型M&A(合併・買収)となる。
ただ、大東建託の現経営陣の多くは、買収による上場廃止に消極的な意向を示しているもよう。このため、経営陣によるMBO(自社買収)や創業者と経営陣の対立に発展する可能性もあり、買収の行方は不透明だ。
多田会長は、自身が1・7%、資産管理会社が27・6%の株式を保有。野村証券と財務アドバイザー契約を結び、来年3月までの売却を目指している。
ゴールドマンのほか、モルガン・スタンレーとリーマンブラザーズの2社連合などが21日に期限を迎えた最終入札に応札したとみらえる。各社は、多田会長の保有分だけではなく、残り7割の株も含めた全株取得に意欲をみせているという。
大東建託は1974年の設立。土地を持つ地主に賃貸住宅の経営による資産の有効活用を提案し、建築から管理を一括して請け負うビジネスモデルで高い収益力を誇る。
多田会長は今年10月に社長を退任したのを契機に、保有株も手放し、完全に会社から離れたい考えを固めたようだ。これに対し、現経営陣の多くは上場廃止には消極的で、経営陣の同意が得られない買収へと発展する可能性もある。
オーナー系企業では経営権を握る創業者の高齢化が進んでおり、後継者難から保有株を手放す「事業継承」にからんだM&Aが増えている。製菓大手のロッテホールディングスが交渉している洋菓子大手の銀座コージーコーナーの買収も、同社の創業者が高齢で後継者がいないことが背景にあるといわれている。