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【財務省原案】関空連絡橋の通行料値下げ

2007.12.20 22:36
このニュースのトピックス鉄道マニア

 財務省原案で関西国際空港の連絡橋(道路部分)を国などが買い取り、通行料も半額程度になる見通しが明らかになった。利用者からは「経費が削減できる」と歓迎の声が上がる一方、「空港利用を増やすかは未知数」と慎重な意見も。関空の利用促進につながると期待されているが、海上空港なるがゆえにかかっていた橋の利用コストが値下げになる効果が注目される。

 ◆効果は

 「国際拠点空港のコスト競争力の向上に欠かせない。トラック業界としてだけでなく、地元にとっても喜ばしい」

 大阪府トラック協会の長野稔常務理事はこう歓迎する。

 地元で物流事業を展開する関空運輸は「通行料は実費負担にしているので通行料の値下げは利用者の負担減になる」と評価する。だが、物流自体が増えるわけではなく、利用増が約束されているわけでもない。

 同社は「運送業界にとって関空発着の貨物便が増えることの方が重要だ」と言う。

 関空を拠点にリムジンバスを運行する関西空港交通は「連絡橋は必ず通るので料金が下がると経費削減になり、ありがたい」と話す。

 ただ、原油高で燃料費が上がっているのに加えて高速道路の通行料が距離制になると実質的に値上げになることもあることから連絡橋の値下げが相殺される可能性も。あるタクシー会社は「値下げは乗客の負担減になるが、数百円の値下げだけでバスや鉄道を利用する乗客がタクシーに乗り換えるとは考えにくい」と指摘した。

◆ネットワーク充実が先決

 製品や部品などの空輸に関空を利用している松下電器産業の関係者は「運送業者にはメリットがあると思うが、直接、荷主に好影響があるとは思えない。空輸の利用量の増減に影響はないだろう」と冷静に受け止める。

 また、シャープは「通行料の軽減は歓迎だが、関空は欧米便が成田空港などと比べて格段に少なくなっており、関空発の空港便の拡大を望みたい」と強調した。

 同社が平成22年3月までに堺市堺区の臨海部に世界最大の液晶パネル工場を稼働させると、「人とモノ」の両面で同空港の利用の拡大が見込まれるが、「橋の通行料の金額よりも航空ネットワークの充実の方が大切だ」(関係者)と話す。

◆鉄道部分は対象外

 関空の連絡橋は道路と鉄道の二層構造になっているが、財務省原案で計上されたのは道路部分の買い取り費用だけ。鉄道部分について、関空会社の村山敦社長は「売却について全くめどは立っていない」と話しており、引き続き関空会社が所有することになる。

 鉄道部分を利用して関西空港線を運行するJR西日本の山崎正夫社長は「鉄道部分についての売却については聞いていない。まだ先になるのではないか」

 また、並行して空港線を運行する南海電気鉄道の亘信二社長は「関空の競争力が強化されるのは喜ばしいことだが、鉄道も重要なアクセスなので鉄道利用促進につなげる国の支援を期待したい」と注文をつけた。

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