ニュース: 経済・IT RSS feed
アッカ・ネットワークス社長インタビュー(3)【ネット詳報】 (1/3ページ)
Q.WiMAXが世の中に広まることによって、何がどう変わるのか
A.まず、非常にロングレンジ(長期的視野)での夢がある。モバイル(移動端末)でどこでも使えるようになり、通信できるデータ量も大幅に増えると、世の中を変える一つの原動力になる。データ通信の場は、今は主に家庭やオフィスが中心だが、これが車を含めて移動中にできるようになる。また、データ通信は今までパソコン中心だったが、機器と機器を直接つなげることによって、例えば医療機器とか、車いすにまで通信機能が入り、日常生活の中で車いすを動かしているところの情報が医療機器に伝わるようになる。医者と患者、健常者と車いすを使っている人、車に乗っている人と家にいる人の間で、データの送受信やコミュニケーションが盛んになる。音声のやりとりも可能になる。利用するユーザーは、今のように(携帯電話によるデータ通信のように)専門知識のある方だけではなくなる。医療機関から公共施設、鉄道、車の中、工場の中の搬送機、そういうところまで通信手段がくまなく行き渡り、必要なデータや映像をリアルタイムでやりとりできるようになる。
それらがどういう順番で展開されていくか。足もとを見ると、やはりパソコンを使ってきた人たちに現在も需要があるので、パソコン向けのカード型データ通信端末とか、来年出てくるであろう通信機能組込型パソコンが入り口になる。その後に組込型の情報機器や車、また自動販売機などの機器にもワイヤレスの通信機能が入っていけば、マーケットは相当な規模に広がる。
特に自動車は、60%くらいが電子機器類でできているといわれている。ITS(高度道路交通システム)という、道路の管理や自動車間のコミュニケーションという分野でも進歩していくが、乗っている人同士コミュニケーションという意味では、アプリケーションも含めて、広範囲で展開できる標準的な無線アクセス方式、WiMAXみたいなものが一番いいと思う。必ずしも道路専用の仕組みではないし、車と車の間の近距離に限った通信手段でもない。ITSとは補完関係になる。具体的には、カーナビの情報をリアルタイムに更新できるようなものが早い時期にできると思う。特に日本は先進的で、年間400万台くらいカーナビが車に搭載されているのだから。
一方で違う展開の可能性があるのは、ケーブルテレビ(CATV)との連携などにより、ブロードバンド通信が届きにくい地域に届けること。要するに通信ケーブルを敷設しにくく、電波も届きにくい過疎地に通信手段をもたらすことも、WiMAXという同じ技術でできる。CATVについては、アッカ・ワイヤレスに出資しているアイテック阪急阪神が事業を展開しており、協業の中でわれわれのプラットホームを使っていただくとか、お互いにサポートしあうこともできる。持ち運び可能なノートパソコンは、すでにWi−Fi(ワイファイ)という規格の無線通信(無線LAN)も使えるようになっているので、WiMAXも搭載すれば、最終的にはどこへ持っていってもつながるという構造になっていく