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王子・三菱提携 製紙再編の呼び水となる可能性も
製紙最大手の王子製紙と同5位の三菱製紙による資本・業務提携が、業界に波紋を広げている。昨年夏、北越製紙に対する王子の敵対的株式公開買い付け(TOB)失敗して以来、業界各社は部分的な資本提携で“反王子連合”を形成してきた。その一員と見なされた三菱への王子の接近は、原燃料価格高騰による収益悪化の中、業界再編の新たな引き金になる可能性が否定できない。
東京・銀座の王子製紙本社で、22日開かれた経営説明会。
三菱との情報用紙事業提携について、証券アナリストから「統合を視野に入れていないのか」と質問された篠田和久社長は、「考えていないと応えたら『ばかか』といわれる」とはぐらかした。そのうえで、「将来に関しては全くの白紙」と含みを持たせた。
三菱の佐藤健社長は20日の提携発表会見で、「相互出資も用途限定したもの。提携を広げることはない」と断言。「単独で生きる」とも述べ、合従連衡を完全否定した。
こうした王子、三菱の温度差について、業界関係者は「合併による規模拡大を武器にしてきた王子に焦りがみえる」という。業界2位の日本製紙グループ本社は、王子による北越買収を阻止した後、段ボール原紙最大手のレンゴーと資本提携した。両者が統合すれば連結売上高で王子をしのぐからだ。
一方の三菱は、三菱財閥創始者の長男、岩崎久弥が明治31年に設立した「自主独立意識の強い社風」(幹部)。王子と対立して北越の筆頭株主となり、その再建に取り組む三菱商事とも距離を置く。佐藤社長は「(株主である)商事には説明しただけ」と語り、王子との提携を独自構想と強調した。
王子の篠田社長は、三菱との部分的な資本提携がもたらすメリットより、それに見合った効果が上がらないリスクのほうが大きいことをアナリストに指摘され、「それはちょっと感じている」とも応えた。「資本の論理」を生かす次の一手は何か、注目されている。