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NOVA創業者 破綻の引き金

2007.10.26 21:55
このニュースのトピックス言語・語学
NOVAの猿橋望代表(撮影・林俊志)NOVAの猿橋望代表(撮影・林俊志)

 フランスやデンマークへの6年間の欧州留学を終えた猿橋望氏がNOVAを創業した理由は、欧州では外国人の友人が1人もいないことがまれなのに対して、日本では外国人の友人が珍しいことに疑問を感じたためだった。大阪・ミナミのアメリカ村に小さな外国語会話教室を立ちあげたときも、パートナーは留学先で知り合った外国人の友人2人が務めた。

 SF小説を愛読し、パリ大学で物理学を専攻した猿橋氏は自らを「科学人間」と評した。「利益があがらないのは教室数が足りないから。規模を拡大すれば大丈夫だ」と強調、「パラメータ(媒介変数)を盛り込んだ方程式」などと呼ばれる考えを1000校目前まで拠点を増やす根拠とした。

 型破りで縦割り組織や拘束を嫌う性格の一方、アイデアマンであったことは間違いない。

 NOVAのキャッチコピーやキャラクターの選定に積極的に参画して、「いっぱい聞けていっぱいしゃべれる」という語学教育の必須要件を体現した「NOVAうさぎ」は、猿橋氏のアイデアが下敷きだった。今では多くの語学スクールが採用している外国人講師による小人数制のレッスンの導入や、外国人講師の大量採用システムを立ち上げた力量を評価する向きもある。

 「NOVAには人事、総務といった普通の会社にある部署がない」

 かつてこう豪語した猿橋氏だが、それはいつの間にか、すべての事案に社長決済の必要な構造となり企業としての非効率化を招いた。

 「猿橋氏は授業の質の低下で解約する生徒の心理が読めなかった。そうした点を補う人材がいれば違った結果になっただろうが、企業の安定経営には不向きだった」(NOVA社員)。今月、ジャスダックへの改善報告書の中で指摘された「猿橋氏への権限の集中」という体質が、まさに破綻(はたん)の引き金になったのは間違いない。

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NOVAの猿橋望代表(撮影・林俊志)
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