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【主張】携帯端末補助 利用者本位の健全競争を

2007.10.12 03:31
このニュースのトピックス情報通信業界

 「0円ケータイ」のため、高い使用料を負担させられるのは不公平だ−。そんな利用者の声を受け、携帯電話各社は端末を定価販売する分、月々の使用料を大幅に安くする新サービスを来月から相次いでスタートさせる。

 携帯電話料金の透明性確保のうえでは確かに一歩前進であり、その点では歓迎したい。だが、「0円」の元となる従来の料金プランは引き続き維持され、新プランに比べて手厚い優遇措置がとられる。これで抜本改革だとはとてもいえまい。

 定価が平均4、5万円とされる携帯端末が、店頭で大幅な値引き価格で売られているのは、携帯事業者が販売代理店に支払う販売奨励金制度があるからだ。激しい顧客獲得競争の産物で、代理店はこれを値引きの原資に充ててユーザーに買いやすくしている。

 問題は、このコスト分が月々の通話料金に上乗せされていることだ。この仕組みでは、短期間で頻繁に端末を買い替える利用者にはお得だが、同じ端末を長期に使い続ける利用者は、他人のコスト分まで負担させられている可能性がある。料金値下げの最大の足かせとする批判もある。

 販売奨励金による過当競争は、後発事業者の参入阻害要因ともなる。携帯事業者のネットワークを借りて携帯サービスを行うMVNO(仮想移動体通信事業者)からは、貸出料金の高止まり要因と指摘されている。

 今回の新料金プランの導入は、総務省の度重なる是正要請を受けた結果だが、事業者側は販売奨励金の完全廃止については依然懐疑的だ。

 日々新たなサービスが生まれる携帯電話市場では、これに対応する新機種の開発が不可欠であり、端末価格の実質値上げは携帯電話事業の発展そのものを阻害するというのである。

 旧プランとの併存となったのもそのためだ。しかし、プランごとに収支が完全分離されているわけではない。新プランの導入だけでは、利用者の不信感は払拭(ふっしょく)できまい。

 携帯電話の料金プランは複雑化する一方で、利用者は戸惑うばかりだ。販売奨励金がその一因であるならば、やはり抜本的な是正が必要であろう。利用者本位の視点を欠いたままでは健全な競争とはいえまい。

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