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【棋聖戦・梅田望夫氏観戦記】(2)羽生挑戦者「秘策」に誘導か (2/5ページ)
このニュースのトピックス:囲碁・将棋
私のあやふやな記憶から引っ張り出しているから、羽生さんの言葉の微妙なニュアンスが違っているのかもしれないが、この言葉を聞いたときは、私はその真意を理解することができなかった。
でも今日の午前中、実際に、1手に、10分、15分と2人が考えながら指す濃密な時間の流れの緊張感のうちに身を置いてみると、たしかに、羽生さんの言っていた「他力」ということがよくわかるような気がしたのだ。
実際に、9時37分からの1時間の間に、わずか5手しか局面は動かなかった。▲2四歩、△同歩、▲3四歩、△2二銀、▲2四飛。
特に羽生挑戦者は29手目の▲2四飛に17分考えていたのだが、最初の7分が過ぎたところで「ひやーっ」という声を出した。そしてその8分後、佐藤棋聖が席を立っている間に「うーん」というかなり大きな声を出した。
水に潜って呼吸をとめていた人が、水面に上がって息をしているみたいだった。極度の集中から戻った瞬間に、思わず発せられた声だった。
控室に戻ってみると、ここまでの局面は、3年前の平成17年5月12日の王位戦挑戦者決定リーグ白組で、先手山崎隆之六段、後手佐藤康光棋聖の対局と同じ局面だ、ということが話題になっていた。ここで3年前の佐藤棋聖は、△2五歩と指しているのだが、果たして21分の考慮の末に、佐藤棋聖は3年前と同じ△2五歩!(30手目)を指した。
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