ニュース: 文化 RSS feed
【皇室豆知識】「御府(ぎょふ)」をご存じですか? (1/2ページ)
このニュースのトピックス:皇室ウィークリー
戦前は戦利品の収納庫として利用されていた、皇居・吹上御苑の南端にある木造倉庫群が「御府」である。誰でも自由に執筆や編集ができるインターネット上の無料百科事典「ウィキペディア」(1月30日現在)では、「かつて皇居に存在した建物」となっているが、実は現存する。
御府は主に、「○○府」と呼ばれる5つの建物を指す。かつては戦争ごとに敵国から奪った品が収められていた。
大まかな分類では、日清戦争は「振天府(しんてんふ)」、北清事変は「懐遠府(かいえんふ)」、日露戦争は「建安府(けんあんふ)」、シベリア出兵は「惇明府(じゅんめいふ)」、満州事変や上海事変は「顕忠府(けんちゅうふ)」に保管されたらしい。
古代中国の唐と、「まぼろしの王国」ともいわれる渤海が、君臣関係を結んだことを記した「鴻臚井(こうろせい)碑」は、日露戦争時に中国から日本へ持ち込まれ、今も建安府の前庭に置かれている。だが、建物内に保管されていた品は戦後、必要に応じて関係国へ返還されている。
ただ、御府の「倉庫」としての役割はその後も失われず、現在は天皇陛下のご所有物や、昭和天皇崩御後に皇室から国へ寄贈された美術品の一部、宮中儀式の用具などが保管されている。