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【囲碁十段戦】自信と風格の打ち回し
頭に手をやり、激戦の跡を振り返る。局後の検討でときおりみせる笑みには自信と風格にあふれていた。3日、長野県大町市の「くろよんロイヤルホテル」で行われた十段戦第3局。大ベテランの趙治勲十段に中押し勝ちし、3連勝でタイトルを奪取した高尾紳路本因坊の堂々とした打ち回しが光った。
第1局を快勝、続く第2局は劣勢を逆転。高尾2連勝で迎えた第3局は、これまでと同様、序盤から両者一歩も引かない激しい競り合いで始まった。
右上から碁が動き、その攻防に趙は惜しみなく時間を使う。白38にハネたあたりでは白のムードも悪くなさそうだったが、ここでじっくりと読みを入れた高尾がきっちりと対応し、ヨセ勝負の様相となった。
趙は白52から残り5分となり、記録係の秒読みが始まる。白74からついに残り1分。「50秒、1、2…」と秒を読まれ、時間切れ寸前のところで打ち続ける趙。
立会人の大竹英雄名誉碁聖、新聞解説の小松英樹九段、大盤解説の武宮正樹九段がそろった控室では「細かそう」の声もあったが、黒105と抜いたあたりで「黒が厚い」に変わった。
最後、黒145と打たれ、地が足りないと判断した趙が投了した。