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【書評】『原始日本語のおもかげ』木村紀子著 (1/2ページ)

2009.11.8 09:02
「原始日本語のおもかげ」「原始日本語のおもかげ」

 ■時空超え伝わる暮らし

 古典芸能や演劇、演芸の取材現場ではさまざまな時代、地方の言葉に出合う機会が多い。最近の例なら、「仰せある」から来た「おしゃる」という言葉。狂言の舞台で聞いて耳慣れてはいたが、明治唱歌「兎と亀」の2番の歌い出しが、元は「何とおしゃる」だったとあるコンサートで聴き、少なからず驚かされた。

 さらに遡(さかのぼ)って、縄文や弥生時代、この国の人々がどんな言葉を使って暮らしていたのか。この本ではいろいろなヒント、モデルで割り出し、解き明かしていく。著者の周辺で起きた出来事、流行の話題などが発端になって、個々の事象がはるかな時空を超え、読む人の心に伝わってくる。

 酒席などで使われる「カシをかえる」。今は男言葉らしいが、かつては「(水)商売を変える」の意味でも使われていたという。「魚河岸」の河岸でもあり、どこか生臭く、なまめかしい匂(にお)いも漂っている。続いて中世の「今様」で江口、神埼の遊女に触れ、万葉の世界へと向かう。ここでの「カシ」は舟をつなぐ杭(くい)で、国引き神話の「カシ」へと異次元の旅に出る。

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「原始日本語のおもかげ」
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