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【書評】『インスリン注射も食事制限もいらない 糖尿病最新療法』岡本卓著
一般の人に正しい情報を
現在、日本の糖尿病患者の数は予備軍まで含めると2200万人。日本人の6人に1人が、糖尿病かその予備軍ということになります。まさにパンデミック状態ですが、実際に治療を受けている人は6割にも満たない。糖尿病の治療は辛い、苦しい、普通の生活が送れない。多くの人がこう思い込んでいるからではないかと著者は指摘します。
実際に日本では血糖値の正常化を目指し、厳格な血糖コントロールを患者に求めています。
ところが2008年2月、血糖値を厳格にコントロールするほうが死亡率は高まるという驚愕(きょうがく)の研究結果が米国で発表されたのです。これにより世界の潮流は、穏やかな血糖コントロールに変わってきました。
にもかかわらず、日本ではこの事実がなかなか知られず、糖尿病の専門医でもあまり話題にしない現実を目の当たりにし、「一般の人にきちんと正しい情報を知らせたい」という一念で本著を書き上げました。
「私のクリニック(北海道北見市)に来る患者さんで、自分からインスリンを打ちたいと言う人は1人もいません。それほどインスリン注射は患者さんにとって負担なのです。年をとったり、体が不自由になったり、注射を打ち続けることが困難な患者さんはたくさんいらっしゃいます。注射をやめられると、皆さん本当に喜んでくださいます」
発売直後から大反響で、重版が追いつかない状態でしたが、それも解決されつつあります。糖尿病で苦しむ方にぜひ読んでいただきたい一冊です。(角川SSC新書・819円)
角川SSC書籍事業部 内田朋恵
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