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【書評】『ヒトラーの経済政策』武田知弘著
先の大戦を引き起こし、ホロコーストという未曾有(みぞう)の大罪を犯したヒトラー。その道程には、第一次大戦の痛手と世界恐慌にあえぐドイツをわずか数年で復興させた経済政策がある。
「ヒトラー、ナチスとはなんだったのかを、経済政策的な側面から探っていく」、それが本書を貫く大きなテーマだ。
アウトバーンに代表される大規模公共事業の推進や金本位制からの脱却など、数々の先進的政策により600万人もの失業問題を解決した。かのケインズも絶賛したというが、弱者救済の裏にはナショナリズムを煽(あお)るナチスの意図が見え隠れする。
15兆円超の追加支出を決定した麻生政権の経済政策と比較してみるのも、本書の読み方の一つだろう。(祥伝社新書・819円)

