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【人、瞬間(ひととき)】あのニュース 作家・鈴木光司さん(51)(上) (1/3ページ)
このニュースのトピックス:ノーベル賞
ノーベル賞に「ぞくっ」
「ぞくっとした」
昨年10月、ノーベル物理学賞が日本出身の3氏に授与されるという報に接して、「いい意味での悪寒を感じた」という。このほど出版された新作ホラー小説『エッジ』(角川書店)のテーマと物理学賞のテーマが同じだったからだ。
同書では「自発的な対称性の破れ」が起こったらどんなカタストロフ(大変動)が起こるかを描いた。くしくもノーベル賞とシンクロしたテーマ「対称性の破れ」が何たるか、というのは読んでのお楽しみとして、そもそも「物理」をテーマに据えたのはなぜか。
「現在の物理は今のところ検証に耐えているというだけで、ほとんどが仮説です。数学の定理や物理法則が崩れたら、宇宙の構造も同時に崩壊するかもしれない。それこそが真の恐怖だと思う」
ホラーといえば、つい悪霊やら死体やらを連想するが、鈴木にとってはそうではないらしい。過去のインタビューでは、自分にとっての恐怖について「π(パイ=円周率)の小数点以下が1兆ケタを超えたところで数字にパターンが出てくること、あるいはリーマン予想(数学的仮説の一つ)が崩れたとき」と答えたこともある。
◆◇◆
代表作『リング』のシリーズは累計800万部を超えるベストセラーとなった。映画化され、のちに米国でもリメーク。血を流さずに人間にじわじわと恐怖感を抱かせる手法で「ジャパニーズホラーブーム」の立役者となった。
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