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「廃虚」から「廃道」萌え 退廃の歴史探るロマン 出版相次ぐ (1/2ページ)
このニュースのトピックス:文学・書籍
役目を終え、荒れるがままに放置された「廃道」の魅力を紹介する本が相次いで刊行された。ネット上には「オブローダー」(廃道探索者)なる新語もちらほら。退廃の美へのあこがれや郷愁に加え、人や地域をつなぐ道の“物語性”が現代人の心を引きつけているようだ。
10月末に刊行された『廃道をゆく』(イカロス出版)は、全国に点在する廃道のうち44本を、景観・歴史・荒廃度といったテーマ別に紹介するムック本だ。写真や図版を豊富に使い、探索の心得や観察のコツも説く。同社では、通行困難な国道を特集した『酷道(こくどう)をゆく』が2巻で10万部のヒットを記録。近年の廃虚ブームの流れで「道路への関心も高まっている」(同社)と出版を企画したという。
実業之日本社も今月、ブルーガイド・ムック『廃道本』を刊行した。歴史的価値が高い廃トンネルの建築美や、廃道に至るまでの経年変化の法則を考察する。マニア向けの内容だが、発売前からネット予約が殺到したという。担当編集者の磯部祥行さんは「工場、団地、ジャンクション…と、近年土木構造物に対するオタク的な興味も広がっている。熟年層がハイキングで行く『旧道歩き』とは楽しみ方が違う」と話す。
ネット上でも、数年前から廃道情報サイトが目立ち始めている。じつは廃道関連本2冊の執筆者は同じで、その一人が1日約1万人が閲覧する人気サイト「山さ行がねが」を運営する平沼義之さん(31)。現地調査や文献調査で仕入れた情報をサイトで随時公開している。

