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【週末読む、観る】(1)「女女(じょじょ)格差」ほか (1/4ページ)

2008.7.27 10:53
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 ■【著者に聞きたい】橘木俊詔さん

『女女(じょじょ)格差』(東洋経済新報社・1890円)

 女性同士は男性とは異なる感覚で格差に敏感だ。美人で家柄も良く、高学歴のキャリアウーマン、社会的地位のある男性を夫に持ち…、それでもまだ隣の芝生が青く見えるのが人の心理なのである。私は“あの人”より幸せかどうか−相手の洋服やふだんの会話の中からひそかに値踏みし、互いの間に横たわる小さな格差に一喜一憂する。

 著者は格差問題が表面化する以前の1980年代から、政策提言をしてきた格差研究の第一人者である。今回、女性に焦点をしぼったのは−。

 「教育をどこまで受けたか、働き続けるのか専業主婦か、正規雇用かパートか派遣か、産むか産まないか、美人かそうでないか−女性の間には男性と違ってさまざまな次元で格差があるところがおもしろい。きちんと検証したうえで、その差が合理的なものなのか、不公平なのか分析してみたのです」

 例えば、増加傾向にある離婚。貧困にあえぐ母子家庭の多くは、非正規雇用のパートで最低賃金にあえぐ。一方で、子供を育てながらも正社員として働くワーキングマザーの台頭が目立つ。こちらは共働きゆえ十分な収入が恵まれた生活環境を整える。両者の差は開くばかりだ。

 「“玉の輿(こし)婚”などと男性の地位や稼ぎをアテにせず、女性も経済力をつけるべき。それに社会システムが応えるべく、非正規雇用の大半が女性であることから、正社員並みに賃金待遇を改善する必要があるでしょう」と訴える。

 勝ち組と負け組、そのこだわりを捨てたとき見えてくるものは−。

 「女性は人生の時々で男性より豊富な選択肢があります。自分の意志で最適な人生を選べることができるのです。自分がどう生きたいのか、固定観念や周りの意見に流されずしっかりした意志を持ち、実行に移せば幸せを実感できるでしょう」

(中島幸恵)

     ◇

 たちばなき・としあき 同志社大学経済学部教授。昭和18年、兵庫県生まれ。男女共同参画会議議員。

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