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【直木賞一問一答】「根性なしの人間 やめなくてよかった」井上荒野さん (1/3ページ)
第139回直木賞を受賞した井上荒野さんは15日夜、東京・丸の内の東京会館で記者会見し、喜びを語った。報道陣との一問一答は以下の通り。
《井上さんは黒のインナーに白いジャケットを羽織り、やはり黒のパンツ姿で登場、やや頬を紅潮させて着席》
−−まず受賞の感想を
「今日はどうもありがとうございます。私はデビューしたのはもう二十数年前。江國香織さんと同じ雑誌でデビューしたんです。2つの本を出してから、12〜13年、次の作品が書けず、注文もこなかった。筆を持てない時期がありました。最近やっと、どんどんお仕事をさせていただけるようになった。根性なしの人間なので、書けない時期を過ぎて、今でも書いているのが信じられない。こうして賞をいただいて、すごくうれしいです。他にうまく言えないけれど、小説を書いてきてよかった、書くのをやめないでよかった」
−−「人を見る目」が評価されたが、どのように養ったのか
「書けない時期に、いつかは書けるようになる、でもどうやったら書けるだろう、と。
書かないと書けるようにならない。人を見る目を評価されたとしたら、何作も書いてきたことで、できるようになったんじゃないかなと思います。人を見る目とは、『自分と小説を書く関係』−−自分は何のために小説を書いているのか、何を書きたいのか−−という関係だと思う。それは書きながらわかってきた」
−−お父さんが生きていたら
「父は芥川賞の候補になったことがあったが、もう新人ではないという理由でだめだったと私は聞いています。それ以降、どんな賞も受けないと言っていました。私が賞をとったことは、たぶんものすごく喜ぶでしょう。狂ったように喜ぶのは確か。でもそういう立場を取っていたので…。言動があやしくなるでしょうね」



