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【週末読む、観る】(3)『わたし、男子校出身です。』ほか (1/4ページ)
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【話題の本】『わたし、男子校出身です。』椿姫(つばき)彩菜著(ポプラ社・1260円)
■「自分らしさ」ありのままに
タイトルと、そこに大きく写っている著者のあでやかな素顔とを比較すると、だれもがアンバランスな感覚にとらわれるだろう。確かにこの人、生まれたときは男の子だった。が、心はずっと女の子だったという。10日に初版1万部でスタートしたが、たちまち増刷を重ねて、25日現在では4刷、3万5000部に達している。
きっかけは昨年秋。本書を担当したポプラコミュニケーションズ編集局一般書編集部の斉藤尚美さんは、知人を通して紹介されたという。著者はすでにニューハーフのタレント、モデルとして芸能界で活躍中だったが、興味本位におもしろおかしく扱われることはあっても、「性同一性障害というテーマと真正面から向き合って、自らの半生をありのままにつづるといったまじめな企画はありませんでした」と執筆を快諾。
原稿は約半年で完成した。
厳格な家庭に期待の長男として生まれたが、物心ついたころから遊び相手は女の子ばかり。小学生になったときは赤いランドセルにあこがれて泣いた。男の子らしくなってほしいと願う両親は、私立の男子校に編入させるが、その異質な存在には拍車がかかり、一風変わった学校のアイドルにもなった。が、男女共学の大学生になったとき、本物の女性との違いを痛感し、社会の壁に苦しむようになる。究極の選択は、タイを訪れての性転換手術しかなかった。
現在、名前も改め、戸籍も変更した。青山学院大学に通学する正真正銘の女子学生になるまでの波乱に満ちた道程に考えさせられることは多い。「自分らしさを出せなくて悩んでいる人、自分をもっと好きになりたい人、ぜひ読んでください」とは著者からのアピールだ。
(宝田茂樹)