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【週末読む、観る】(2)大槻義彦教授が熱く説く『子供は理系にせよ!』 (3/5ページ)
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広瀬は、長年の勘によって貴重な史料がでそうな人物の遺族を訪ねる。粘り強く交渉をして憲政史料室に導き、だれよりも先に目を通すのを生き甲斐とする。研究者が求める史料を的確に提供するのは、こうした楽しみを味わってからである。保阪の作業は、これらの史料の出どころや記録者の立場・状況によって生じるバイアスを読み取ることで新たな真実にたどりつく。このアーキビストとノンフィクション作家の両者は、独自の作業をしながら、歴史を読み解く一点において仕事が完結する。
お互いが歴史を発掘する作業に従事できる裏話は、近・現代史の読者にとっても目からウロコの連続ではなかろうか。とりわけ昭和天皇の周辺日記と東條英機のトリック、近衛文麿の上奏文は、関係書物を読むうえで興味深い。不肖わたしにも、信頼するアーキビストがいる。史料の読み解きは、知的探検である。読者にとってこれほど役立つオリエンテーリングの虎の巻は、かつてなかった。
(作家 大野芳)
◇
ほさか・まさやす 昭和14年生まれ。ノンフィクション作家。ひろせ・よしひろ 昭和19年生まれ。駿河台大学教授。
■『日本人登場』三原文著(松柏社・3675円)
幕末のいわゆる開国で、欧米人と日本人の交流がはじまったことは、よく知られていよう。西洋からは、日本へ多くの商人たちがくるようになった。そして、日本からはむこうへ、軽業の見世物を演じた芸能者たちがでかけている。
彼らの妙技は、アメリカでもヨーロッパでも、喝采(かつさい)をうけた。彼地で、日本を強く印象づけてもいる。初期の民間外交をいろどるその立役者は彼らであったといってよい。
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