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【週末読む、観る】(2)大槻義彦教授が熱く説く『子供は理系にせよ!』 (2/5ページ)

2008.6.1 08:43
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 最後まで読んだが、著者がどこまで本気なのか、うかがい知れないところが大物の証拠である。しかし熱情は読み取ることができる。こんなアツイ本は久しぶりである。

 (東京大大学院教授 石浦章一)

     ◇

 おおつき・よしひこ 早稲田大名誉教授。昭和11年、宮城県生まれ。物理学雑誌「パリティ」編集長。

■『昭和史の一級史料を読む』保阪正康、広瀬順晧著(平凡社新書・819円)

 ひとは、鮨(すし)屋のカウンターに座ってトロだの赤身だのと注文して味覚を楽しむ。ところが、何百キロものマグロを一匹デーンとだされ、「天然ものだから旨(うま)いぞ」といわれても、大方は敬遠する。本著『昭和史の一級史料を読む』という表題を見たとき、率直にいってマグロを丸ごとだされるかと心配した。

 「一級史料」とは、歴史的な事実を知り得るひとの書いた手紙や日記、メモなどをいう。筆字、略字、くせ字、万葉仮名とナマを読み解く苦労も並ではなかろうが、そんな愚痴は一切なく、一気に読まされた。

 昭和史を読み解いてきたノンフィクション作家保阪正康と、国立国会図書館憲政資料室で原史料を30年以上、収集・整理に従事してきた広瀬順晧の共同作業は、まさに腕利きの漁師が釣ったマグロを、目利きの板前が料理する名人芸である。結論を先にいえば、昭和史の俯瞰(ふかん)図である。

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