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【週末読む、観る】(2)花形みつる著『アート少女』はアキバ系オタク男子らの中学美術部が舞台 (1/4ページ)
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■【旬を読む】宮脇灯子(フリーライター)
『フランス料理の「なぞ」を解く』エルヴェ・ティス著、須山泰秀・遠田敬子訳(柴田書店・3045円)
『ミシュランガイド東京2008』において、世界で最も多くの星に輝き、「美食の都」としてお墨付きをもらった東京。依然フランス料理人気は高く、三つ星店はガイド発売から半年たった今も予約客が後を絶たない。
肥えた味覚と豊富な情報を持つ消費者相手に、優れた感性と腕を持つ料理人たちがしのぎを削る街は、食の舞台としてのレベルも高い。出店を望むフランス人シェフも多いと聞く。
そんな狂騒と競争の時代にときに疲労感を覚える私たちにとって、本書は清々しさを感じさせる一冊である。
著者はフランス人物理化学者。といっても学術的な内容ではない。美食家で探究心と好奇心旺盛なおじさんが、少しの化学や物理学の知識で料理はさらに楽しくおいしくなることを教えてくれる。
40点のレシピの工程一つ一つに物理的、化学的理由が明記されている。例えば「牛フィレ肉のグリル、アルザスのピノ・ノワール風味」では肉を強火で焼きつける一般的な解釈の真偽を問いかけつつ、化学的な意味を解説してくれる。その語り口は飄々(ひょうひょう)としたフランス的ユーモアたっぷりで、ひきこまれてしまう。
料理への疑問はほとんど自身が台所に立つことから発生する。日曜日の夜、突如としてロックフォールチーズのスフレを作りたくなった著者は、レシピに書いてある卵黄の加え方に疑問を持ち、そこから3日続けての卵の入れ方を変えての実験が始まる。またスポンジケーキをレシピ通り焼いたのに膨らまなかった際には、生地を顕微鏡で観察し、泡の状態から検証しようとする。その純粋ともいえる熱意がほほえましい。