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【読む、観る(3)】歴史を変えた改革指導者『ゴルバチョフ・ファクター』ほか (1/5ページ)
このニュースのトピックス:文学・書籍
■ギャラリー
田原正一著『ドリーミンドリーマーズ』(ドリーミンドリーマー・3800円)
結婚式の朝。花嫁はさまざまな人々にかまわれながら気合を入れて準備を進めてゆく。一方、あっという間に支度を済ませてしまった花婿は、手持ちぶさた。目の前でどんどんきれいになってゆく花嫁を見つめたいのに照れが先に立ってそれもできない−。
切り取られた主役のふたり、親族、友人たちの表情を眺めていると、なぜ人が結婚式を挙げるのかが、理屈抜きに納得できてしまう。
■ライトノベル 三村美衣(書評家)
今回紹介する2作品は共に乱世を舞台に為政者の側にたつ少年少女を主人公にした物語だ。巻きこまれ型の主人公が活躍する冒険型ライトノベルとは異なり、自分自身のためではなく、為政者として何をなすべきかが主題となっている。
高野和著『七姫物語 第五章 東和の模様』(電撃文庫)は、都市が群雄割拠する小国を舞台にした架空歴史シリーズの第5巻だ。
ある年、伝染病で国王一族が相次いで死亡し、王位継承者がいなくなってしまった。ところがその途端、7つの有力都市で都合良く王の落胤(らくいん)だという姫が発見され、各都市はその姫を擁立して国家統一に乗り出した。権謀術数を弄(ろう)す血腥(なまぐさ)い乱世が背景にあるものの、主人公の空澄(からすみ)姫はあくまで象徴君主としての立場を守り、政治や戦に関与しない。ただ、台風の目から周りの争乱を見つめ、国とは、為政者とは、そして自分に課された役割は何なのかを懸命に考えつづけているのだ。少年少女が世界の命運を左右するようなライトノベルのダイナミズムはないが、この空澄姫の凛として清廉な眼(まな)差(ざ)しと穏やかな語りが、「癒やし系戦国小説」とでもいうべく類を見ない独特な物語世界を生み出している。